商人(あきんど)たちの思い【事業発足】

「宇都宮雷都物語」が誕生したのは平成5年10月(宇都宮商工会議所創立100周年)。
きっかけは、当時会頭だった藤井清氏の「宇都宮を代表するような名産品を創れないか」という、若手経営者への投げかけでした。

<統一ブランド宇都宮雷都物語>

誕生は

宇都宮市は北関東における中核的な商業都市としての評価をうけていると思われる。
しかしながら、全国的には地域イメージが薄く、又、食の分野においても、宇都宮には良い商品、良い素材がたくさんあるが、どれも、今一つこれといって市民、外来者に定着していない。
そこで、宇都宮をイメージできるブランドを開発し、それに相応しい商品を開発、発見、販売し、なおかつ、効果的な活用をすることにより、宇都宮のイメージアップ、食文化の向上、地域活性化を図るとともに、地名(とちぎ・うつのみや)を全国に知らしめることを目的として、統一ブランド『宇都宮雷都物語』は誕生した。

開発経過は

宇都宮でつくられる食品のブランド化をめざすため、①「統一商標の作成」、②「統一商標をイメージした名産品の開発」。③事業運営を手掛けて行くための組織作り。④ブランドを育てていくための戦略作り。⑤市民生活の向上、地域活性化を目指した「まちづくり」。
ネーミング開発にあたっては、食品製造業・流通業からなる「食品業界交流会」を発足させ、交流会の事業目的を、①企業繫栄・業界繁栄・資質向上等図るための情報交換、②食品業界における共通課題の研究、③栃木県産品を素材とした名産品の発掘・発見・開発、④食文化の向上(地域イメージアップ)、⑤部会事業の提案、を5つの柱とし、そのなかの「栃木県産品を素材とした名産品の発掘・発見・開発」を行うため、新名産品開発メンバーを組織した。
開発メンバーを中心として、一般女性、県外からの支店長・営業所長からのアンケート等を実施し、①宇都宮に対する内外から見たイメージの抽出、②内外から見た宇都宮を代表する資源の抽出(歴史・文化・素材等)、③どんな商品がお土産として求められているか、などの分野のキーワードを抽出し、その後ネーミング作業を行い、1000余の候補の中から、『宇都宮雷都物語』と決定した。

開発の狙いは

① 広告宣伝費の効果的活用
② 地域代表商品としてのイメージの確保
③ 参加メーカーの販売努力による知名度向上の相乗効果
④ 知名度による購買意欲の喚起
⑤ ブランドへの信頼によるリピートの確保
⑥ 他商品との差別化、競争者の排除によるメーカーの利益の確保
⑦ ヒット商品によるシャワー効果

ブランドの意義

『宇都宮雷都物語』は自らの製品を、他の製品と区別するために独自の「名称」「用語」「シンボル」「デザイン」により、即座にそれだとわかる機能を持たせ、所有感(購入すること、持つことの満足感)、差別化(この商品は他とはこう違う)、信頼感(間違いのない商品)、安心感(いつも一定の水準、前と同じもの)を満足させ、消費者の再購入を確保したり、あるいは購買を刺激し、その製品の強化維持を図るものである。
つまり当ブランドは、『その製品の出所を明確にし、品質の保証と同時に広告、販促機能を持つ一つの無形財産である』。

ブランドを形成する要素は

■ブランド・アビリティ
「地酒なら宇都宮雷都物語の極上が飲んでみたい」
「宇都宮雷都物語のジャムを食べてみたい」
① 新ユーザーの吸引力

② 新ユーザーの吸引潜在力

■ブランド・ロイヤリティ
「宇都宮の土産は、宇都宮雷都物語の味噌水餃子に決めている」
「茶菓子には宇都宮雷都物語のサブレをいつも出している」
① そのブランドに対する好意的態度
② 現ユーザーの愛用固定力
③ ある調査によるとイメージ形成のための情報量の83%が視覚による
④ 望ましいブランドイメージがつくり出され、知名度がさらにアップ
⑤ ブランドイメージの獲得を目的としたデザインにより情報伝達の統一化が図れ、無駄が省かれ、結果的に量が増加し効果が倍増する
⑥ 消費者のイメージシェアが広がり広告効果が倍増する
⑦ ブランドコンセプトを取り入れたロゴマークを採用し、積極的に打ち出すことにより、参加メーカーがロゴマークのもとに帰属化し、旗印効果が生まれる